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有利な証拠がある!だからといって裁判で勝てるわけではない

連休は、長野県佐久市某所でクライミングの訓練にいそしんできました。
毎年、山岳遭難が多発するこの時期ですが、悲しいことに今年も、南北アルプスその他で、山岳事故が相次ぎました。山岳遭難の原因の多くは、気象判断のミスにあります。

気象庁や気象協会の天気予報で、晴れマークが出ているからと言って、ヤマが、登山に適しているとは全く限らない。前日の降水量、前夜の気温、風速、その他すべてを総合的に判断しなければなりません。気象庁の晴れマークは、確かに一つの指標ですが、あくまでも、総合考慮の一つにすぎません。それを過大視してはなりません。過大視すれば、遭難まっしぐらなのです。

訴訟や調停、交渉でも同じです。

一つ、自分たちに有利な証拠があったから、有利な事象があるからと言って、「これで勝ちだな」などと思ってはなりません。

裁判官がどの指標を重要視して、訴訟指揮を行うかわからない。すべての指標を総合的に考慮する際に、慎重であること、これは弁護士としては極めて基本的な資質です

お客様はよく「この証拠があるじゃないですか!なのに、なぜ勝てないのですか!!」と仰いますが、必ずしもそうではないのです。

それはさておき、三日続けてのクライミングで体がばきばきに痛みますが、今週も、仕事に励んでまいりたいと思います。

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