弁護士法人はるか|長野法律事務所

未成年の子供が第三者に損害を与えた場合の親権者の責任

 親権者の責任

未成年者が責任無能力者の場合(0歳から11~14歳程度まで)

民法714条1項に基づいて「法定の監督義務を負う者」、つまり親権者その他の法定監督義務者は、未成年者の不法行為によって第三者に損害が生じた場合は責任を負います。

ただし、親権者が義務を怠らなかったこと等を(同但書)立証すれば免責されることになります。

未成年者に責任能力ある場合

未成年者に責任能力がある場合で、未成年者の行為によって親権者に責任が生じたときは、民法714条は適用されません。
しかし、「未成年者が責任能力を有する場合であっても監督義務者の監督義務違反と当該未成年者の不法行為のよって生じた結果との間に相当因果関係を認め得るときは、監督義務者につき民法709条に基づく不法行為が成立するのが相当」(最高再昭和49年3月22日)であるとの判例があり、上記の場合は、親権者に損害賠償義務が生じます。