弁護士法人はるか|長野法律事務所

証人尋問で緊張しないようにするために

みなさんこんにちは。
昨日は一日、証人尋問で法廷に立っておりました。

弁護士を何年やっても、やっぱり証人尋問は緊張しますね。
でも、証人として法廷に立たれる方は、ほとんど一生に一度の経験ですから、もっともっと激烈に緊張されます。


当事務所では、証人尋問の日程が決まると、依頼者さんとは綿密な打ち合わせをします。必要であれば複数回事務所に来ていただいて、「私がこう聞いたらこう答えてください」「もし、相手の代理人弁護士にこう聞かれたら、こう答えましょう」という練習を繰り返します。そうして、皆さんができるだけこたえやすい質問を作り、また、質問されることに慣れてもらい、緊張なさらないように心がけます。


でも、やっぱりたいていの方は緊張されます。中には頭が真っ白になって何にも答えられなくなってしまう人もいます。それはそれで自然なことですからいいんです。そこをうまくフォローするのが弁護士の役目です。


弁護士からすれば、自分のお客さんに質問するのはまだ気が楽です。たいへんなのは敵方の証人に尋問する時で、この時間が一番神経を使います。


どうやって、証人の証言の矛盾を浮き彫りにしていくか。どうやって、証人を答えに詰まらせるか。尋問が近くなると私はほとんどずーっとそのことばかり考えています。時には敢えて相手がムッとするような質問を投げかけ、ボロを出すように仕向けたりもします。


でも、逆に自分のお客さんも、相手の弁護士からそうやって質問されて、ひっかけ質問にうっかり乗ってしまうかもしれないわけです。ですから、相手の弁護士から自分のお客さんが質問されているとき、というのもピリピリします。お客さんが困らされているときには、すかさず異議を出して、お客さんを助けてあげなくてはいけません。


まあ、そんなこんなで結構疲れるんです、尋問って。でも、その緊張感が弁護士業の醍醐味でもありますね。やはり法廷は、尋問は弁護士のひのき舞台、常にできる限りの力を尽くして、臨んでいく所存です。